青い炎燃えるイジェン山!
つい先日、インドネシア・ジャワ島の最東端バニュワンギ(Banyuwangi)にあるイジェン火山(Kawah Ijen)に登山してきました!
その情報やそれを取り巻く現状についてまとめましたので参考にしていただけたら幸いです。
※情報は2019年4月現在のものです。イジェンは活火山なので事前に噴火状況などお調べください。同じく東ジャワにあるブロモ山は、僕がイジェンに行く1週間前に噴火していました。
イジェン火山とは
イジェン火山は東ジャワ州バニュワンギ県にある活火山。最高地点は2,779mだそうです。
そしてその火口にはエメラルドブルーのカルデラ湖があります。
現地ではカワ・イジェンと呼びますが「Kawah」は「クレーター」という意味。
このカルデラ湖の横にある噴火口からは、硫黄煙がもうもうと吹き出しています!
そうなんです、この山では硫黄が生成されているのです。
そのため湖も高い酸性です。
さらにNational Geographicで取り上げられたことによって、火口湖で青く燃える硫黄ガス・ブルーファイアが近年話題を呼んでおり、闇夜で煌るでその炎を一目見ようと大勢の人がツアーに参加しています。
『地球の歩き方2017〜18』でも巻頭で特集されていました!僕もそれを見て、その存在を知りました。
さすがです、歩き方先生。
イジェン山登頂の費用と内容
僕が参加したツアーは300,000 ルピア(約2,400円)でした。
『地球の歩き方』には500,000ルピア〜と書いてあるので比較的安いのではないかと思います。
バニュワンギの観光案内所やホテルでツアーに参加出来ます。僕も宿のオーナーに手配を頼みました。
またスラバヤやジョクジャカルタなどの大きい都市からも「2泊3日ブロモ山+イジェン」等のツアーも出ています。
300,000ルピアのツアーの内容は以下の通りです。
- 宿から入山口までの往復送迎
- 登山ガイド
- 入山料
- 貸し出しガスマスク
- コーヒー
- 水500ml
赤字のものはどのツアーでも含まれていると思います。
下の二つは分かりませんが、僕の場合は登山前に水が配られ、登山前後に休憩所でコーヒータイムがありました。
青い炎・ブルーファイアまでの道のり
まずはツアー参加者のピックアップ。イギリス、アメリカ、インドネシアの方達と一緒に登ります。
深夜1時に宿に迎えがきて、深夜2時前にイジェン火山麓の駐車場兼休憩所に到着しました。市内から40分くらい山道をぶっ飛ばしてきました。
この休憩所は食堂・トイレ・お土産・上着のレンタルなど一通り揃っています。
僕らもここでコーヒー飲みました。翌朝まで何も食べれないので何かお菓子でも買っておくといいと思います。みんなで「ハングリー...ハングリー...」と唸ってました。
ガスマスクを受け取り、2時過ぎにいざ出発です。
ちなみに僕は登山初心者の運動不足系21歳男子です。
ブルーファイアまでは大きく分けて3パートに分かれています。
- 駐車場兼休憩所→中腹の休憩所
- 中腹の休憩所→火口縁
- 火口縁→ブルーファイア(硫黄採掘場)・カルデラ湖
【ブルーファイアまでの道のり①】駐車場兼休憩所→中腹の休憩所
心臓破りの傾斜です(初心者目線)。下る時に自然と駆け足になってしまうほどです。でも急勾配なだけで道自体は普通です。休憩しながらだいたい40分くらいでした。中腹にある簡易休憩所にはトイレと小さな売店があります。
【ブルーファイアまでの道のり②】中腹の休憩所→火口縁
また少しだけ急勾配な道が続き、そのあとは平坦な道が30分ほど続きます。
この辺りから硫黄の匂いがきつくなり、たまにガスマスクをつけていました。
そして3時半ごろ火口縁に到着です。真っ暗なので朝になるまでそこが火口縁だったのも、どこにカルデラ湖があるのかも分からなかったですけど。
ここからはガスマスクしないとやっていけないくらい硫黄が強いです。
【ブルーファイアまでの道のり③】火口縁→ブルーファイア(硫黄採掘場)・カルデラ湖
岩だらけの道を下っていきます。暗くて底がどこかも分かりません。手すりのない岩場なので十分気をつけてください。ここまでくればもう少しです。
進むごとに硫黄煙は濃くなっていきます。
そして30分ほどすると...
うおおおおおおおおお!!!!!!!燃えてるうううううう!!!!!!!!
煙の中から突如現れます!!!
雨季は上手く見れない日もあるらしいですがこの日は綺麗に見えました!
横からは常に硫黄煙が吹きすさびます。時には目を開けていられません
その合間に煌めく「ブルーファイア」、かなり幻想的です。
範囲で言うと5m四方くらいですが、十分に迫力あります。
動画をアップしてるのでよかったら見ていってください。
カルデラ湖を望む美しい夜明けも見所!
ブルーファイアは明るくなると見えなくなります。
しかし、代わりに美しいカルデラ湖と周りの山々が現れます!
日の出は火口縁かカルデラ湖畔で見ることになるでしょう。
僕らは前者でした。
日の出を見るため先ほどの岩道を登っていると、徐々に山肌が顔を出してきます。(画質悪いですが)
そして先ほどブルーファイアを眺めていた真横にカルデラ湖はあったのです。真っ暗で全く気づきませんでした。
エメラルドブルーのカルデラ湖と吹き出し続ける煙、そして硫黄の破片で黄色がかった地面なんともかっこいい絵です。
後ろには綺麗な円錐型の山見えます。
イジェン登山に必要なもの・服装
①運動靴
登山靴でなく普通のスニーカーでしたが問題なく登れました。サンダルで来てる人も見かけましたが、多分その人後悔してます(しかも白)。
②防寒着
寒い!駐車場から寒いです。
僕はTシャツにウルトラライトダウンでした。動くと汗ばんで来ますが、休憩中や日の出待ちは冷えます。ダウンとは言わずとも、パーカーくらいは必要です。
③あったら便利ヘッドランプ
スマホでも事足りますが、ヘッドランプの方が両手が空いて楽です。山道に全く街灯はありません。
④軽食
深夜に登りはじめて、翌朝下山するまで何も食べられません。 休憩所でも買えますが、品揃えはそんなにありません。
硫黄を運ぶ男達
ブルーファイアに向かう道中、硫黄を担いで運ぶ男性たちとすれ違います。
そう、彼らは日夜硫黄を採掘し続ける鉱山労働者です。
ガイド曰く、彼らは80kgもある硫黄を火口から麓まで運んでいるのです。
しかも1日2、3往復。
硫黄は1kg1000ルピアでしか取引されず、1日3往復しても24,000ルピア(約1,900円)。
さらに日々硫黄に晒されているので彼らの呼吸器にはかなりの負荷がかかり、寿命も短くなってしまっているそうです。
しかし十分な教育を受けられなかった彼らにとって、肉体労働は大事な仕事です。
そのように観光の傍で、身を粉にして働いている人たちがいるという現状も実感出来る体験となりました。
また彼らが採掘した硫黄は主に薬や爆薬に使用されますが、精製され置物として道中で売られています。
バリ島やジョクジャカルタからも行ける!イジェン火山で青い炎を見よう!
自然が生み出した美しい現象と、そこを生業とする人々を同時に見ることが出来ます。
スラバヤやジョクジャカルタからもツアーは出ていますし、バニュワンギからは海峡を挟んでバリ島が目と鼻の先です!
ジョクジャカルタやバリ旅行の間に是非どうぞ!
↓バリ島(ウブド)からのアクセスは僕のユーラシア横断記を参照してみてください!↓
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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