どん。
ブログ再開です。相変わらずのんびりですがどうぞお付き合いください。ちなみに本日の旅日記は2019年7月のものです。
久方ぶりの再会
前日は豪雨によるバスの立ち往生、バックパックの浸水など散々な目に合いました。
宿の屋上ではタルチョがたなびき、目の前には高級ホテルが仁王立ち、そして遅めの朝食を取っている僕の横にはハシシを嗜む欧米人。「あぁタメルはいかにもバックパッカー街だ」なんて感じてしまいます。
屋上の居心地の良さに延泊したい気もしましたが、そろそろ移動しなければなりません。というのも昼過ぎに両親がカトマンズに到着するのです!探検部だった2人、一度はヒマラヤを拝みたかったそう。そこで僕の旅に合わせて日本から来てくれる訳です。ひとまず今晩泊まる空港近くのホテルで待ち合わせ。
ホテルに到着し、その豪華さに「うあぁ」と声が漏れてしまいました。
フカフカのベッド、6畳ほどあるバスルーム、机に置かれたフェルカムフルーツ...数百円の宿に泊まり続けてきたおかげで余計に素晴らしく感じられます。
さて、この広い部屋を活かして、昨晩水浸しになってバックパックを大展開。生乾きの服を手洗いしていると"こんなホテルにいても中身はただの旅行者か"と痛感します。
しばらくすると遂にお父さんお母さん到着!たった3ヶ月ぶりですが、なんだか随分と会っていないような気がします。まぁでも少ししたら普段の家庭での感覚に戻るあたり、家族だなと感じます。
そして両親とまず始めにしたのが垢すり。韓国式垢すりタオルを持ってきてもらい背中をごしごししてもらいました。
ネパール最大の仏塔・ボダナート
すっきりしたところで街歩きスタート。向かう場所はボダナート。国内最大の仏塔(ストゥーパ)を擁するチベット仏教の巡礼地です。
ゲートを潜るとその大きさに驚かされます。仏塔を取り囲むように観光客向けのみやげ屋や巡礼者向けの仏具店がずらりと並び、なんだかテーマパークのように感じました。しかしマニ車を回す人、五体投地をする人...そこにはしっかりと生きた信仰があります。
そして僕がネパールで楽しみにしていたもの、それが日本料理!せっかくなのでボダナートの敷地内にあるレストラン桜で頂くことに。両親と日本食、しかし窓を覗けば巨大な仏塔。なんとも不思議な光景です。
ネパール最大のヒンドゥー教寺院・パシュパティナート
次に向かった先はパシュパティナート。ガンジスの支流であり聖なる川とされるバグマティ川の岸辺に、この寺院は建っています。
国内最大のヒンドゥー教寺院であるパシュパティナートでは、破壊神シヴァを祀っているとのこと。シヴァがこの地の森を愛し、パシュパティ(=金のツノを持つ鹿)になり遊んだそうです。面白いですね。
先ほどのボダナートはチベット仏教の聖地でしたが、こちらも祈りの場として沢山のヒンドゥー教徒が参拝しにきています。基本的に信者以外は寺院内に入れません。だとしても、ここは訪れる価値があると思います。
なぜなら火葬を拝見することが出来るからです。ここで火葬が行われる由縁をWikipediaから引っ張ってきました。
寺が面しているバグマティ川には、隣接した火葬台を複数備える火葬場があり、灰は川に流される。バグマティ川は、ヒンズーの聖地である、インドのバラーナシを流れるガンジス河に通ずる支流にあたるため、その聖なる水で遺体を清めガートで荼毘に付せば母なる大河ガンガーへと戻ってゆくと考えられている。ゆえに、遺灰をこの川に流すのがネパールのヒンズー教徒の願望であり、輪廻転生を信じ墓を作らない習慣のヒンドゥー教徒にとって、この方法が理想的な死の形とされる(Wikipediaより引用)
インドのバラナシに行ったことがないので、火葬を見るのは初めてでした。燃やされる遺体を見ながら「諸行無常だな(ここで仏教用語を使うのは場違いな気もしますが)」と感じ、意外と冷静な自分を発見しました。
他人事だからこんなにも平気でいられるのか、それともこの土地から絶望の空気が感じられないからなのか、はたまた旅を通して死が身近になってしまったのか。
死の煙を嗅ぎ続けたこの犬は、なにを思っているのでしょう。