Ryotabi

大学生のユーラシア横断紀行やインド紀行

西へ向かえば

小さい頃から西の空に沈みゆく夕日を眺めるのが大好きだった。

この太陽の向こう側には未知の世界が無限に広がっている気がしていた。

 

それを確かめるために、2019年僕はユーラシア大陸横断の旅に出た。

陸地の続く限り太陽を追いかけた。

この道を進めば、この川を渡れば、この山を越えれば、この夜を抜ければ。

 

そうして30の国境を跨ぎ、大陸最西端ロカ岬に辿り着いた。

 

 

少し前まで実家のベランダから眺めていた夕日は大西洋に沈んでいった。

沢山の場所を訪れ沢山の人に出会うほど、世界は近くなりそして広がっていった。

 

”もっともっと旅をしたい”

 

岬の石碑に刻まれた『ここで大地終わり、海始まる』という言葉が、僕の心に染み込んでいった。

 

 

 

しかしコロナウイルスによってその想いは突然に閉ざされた。

 

 

そんな2020年も今日で終わる。

嫌なこともあれば良いこともあった。

大変な年だったけれど大切な年だった。

 

今年最後の夕焼けを見つめながら思うことは、海の向こうへ会いに行けなくても、旅で出会った皆が元気でいてくれればいい。それだけでいい。

 

日本にいる皆さんも楽しい年越しをお過ごしください。

2021年はワクワクしながら生きていけますように。

 

また、いつの日か。

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